報知プロスポーツ大賞の創設経緯と日本プロスポーツ大賞との違い
2026年現在、日本のプロスポーツ界において年末の風物詩として知られる「報知プロスポーツ大賞」は、スポーツ報道の最前線を走る報知新聞社が主催する権威ある表彰制度です。1976年の創設以来、その年のスポーツシーンを彩った卓越したアスリートたちの偉業を称え続けてきました。一方で、この賞が誕生した背景には、日本のプロスポーツ表彰をめぐる歴史的なドラマや、既存の賞との明確な差別化を図る戦略が存在していました。
本記事では、報知新聞スポーツが報じる「報知プロスポーツ大賞」の創設に隠されたドラマ、日本プロスポーツ大賞との決定的な違い、競技別選考の仕組みや歴代受賞者の背景について、徹底的に解説していきます。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:報知プロスポーツ大賞は1976年に創設され、2013年度からは特別賞の枠を全スポーツ界に拡大して表彰を行っている。
- 要点2:1973年の日本プロスポーツ大賞の選考を巡る騒動がきっかけとなり、読売新聞社・報知新聞社の系列主導で本賞が誕生した経緯がある。
- 要点3:全ての競技から1人を選ぶのではなく、プロ野球(セ・パ)、プロゴルフ(男女)、大相撲、ボクシング、Jリーグなどの競技別に選考する仕組みが最大の特徴である。
報知プロスポーツ大賞の創設経緯:1976年誕生の背景にある歴史的ドラマ
報知プロスポーツ大賞が歴史の表舞台に登場したのは1976年のことです。当時の日本のプロスポーツ界における公式な表彰は、1968年から公益財団法人日本プロスポーツ協会が制定する「日本プロスポーツ大賞」のみでした。しかし、その数年前である1973年の第6回選考において、歴史の歯車を大きく動かす出来事が発生します。
当時の報道各社・関係者の証言や公式記録によると、1973年の大賞選考ではプロ野球・巨人の前人未到の活躍を支えた王貞治選手が本命視されていました。ところが、蓋を開けてみるとキックボクシングの沢村忠選手が大賞に選出されたのです。この選考結果に対し、巨人の親会社でありスポーツ界に強い影響力を持っていた読売新聞社が激怒。当時、アマチュアスポーツ選手を対象とした日本スポーツ賞をすでに読売新聞が制定していたこともあり、系列のスポーツ紙であった報知新聞社の主催により、新たなプロスポーツ表彰として本賞が制定される契機となりました。
こうした経緯を経て誕生した報知プロスポーツ大賞は、単なる表彰の枠を超えて、プロ野球や読売巨人軍の動向と深く結びつきながら独自の発展を遂げていくことになります。

日本プロスポーツ大賞との決定的な違いと独自の選考システム
「日本プロスポーツ大賞」と「報知プロスポーツ大賞」は、どちらも国内の主要なプロスポーツ表彰ですが、その選考方針や構造には明確な違いが存在します。最大の相違点は、すべての競技の中から年間を通じて最も優れた1人(または1チーム)の「大賞」を決定するか、それとも「競技別」に受賞者を選出するかという点にあります。
日本プロスポーツ大賞が全競技の頂点を競う単一の最高賞を重視するのに対し、報知プロスポーツ大賞は各競技の発展とファンの熱量をダイレクトに反映させるため、競技別の表彰スタイルを貫いています。この制度設計により、それぞれのジャンルで年間を通して圧倒的なパフォーマンスを発揮した選手が確実にスポットライトを浴びる仕組みとなっています。
| 比較項目 | 日本プロスポーツ大賞 | 報知プロスポーツ大賞 |
|---|---|---|
| 制定年 | 1968年 | 1976年 |
| 主催 | 公益財団法人日本プロスポーツ協会 | 報知新聞社(スポーツ報知) |
| 選考の基本方針 | 全スポーツ・全競技の中から原則として1名(チーム)の最高大賞を選出 | 競技別に優れた選手を選考(プロ野球はセ・パ両リーグなど) |
| 対象競技の範囲 | 日本プロスポーツ協会加盟の全競技 | プロ野球、プロゴルフ、大相撲、ボクシング、Jリーグなど主要競技(2013年からは特別賞を全スポーツ界へ拡大) |
競技別選考の仕組みと対象ジャンルの変遷
報知プロスポーツ大賞の大きな特徴である「競技別選考」は、時代とともに柔軟な進化を遂げてきました。創設当初からプロ野球のセントラル・リーグ、パシフィック・リーグの双方から受賞者が選出されるほか、プロゴルフにおいても男女それぞれに枠が設けられ、実力者が公平に評価される体制が整えられています。
さらに、大相撲の本場所で圧倒的な成績を残した力士や、世界を舞台に戦うボクシングのチャンピオン、そして日本国内で爆発的な人気と競技力向上を見せたサッカー界からは、1993年のJリーグ発足以降、同リーグからも選考対象に加わるようになりました。
公式発表資料によると、2013年度からは時代の要請に応える形で「特別賞」の枠を従来のプロスポーツ界から全スポーツ界へと大幅に拡大。これにより、オリンピック競技やアマチュアスポーツ、プロの枠組みを超えた世界的な活躍を見せたアスリートたちも表彰の対象となり、賞自体の社会的価値と影響力がさらに高まることとなりました。
歴代受賞者の傾向と選考背景にみる時代のアスリート像
1976年の創設以来、報知プロスポーツ大賞の歴代受賞者リストを紐解くと、その時々の日本のスポーツ史を映し出す鏡のような変遷が見えてきます。プロ野球黎明期から黄金期を支えたレジェンド選手や、国民的英雄となった大相撲の横綱、日本ゴルフ界の扉を開いた男女のトッププロたちが名を連ねています。
例えば、創設のきっかけとなった王貞治氏をはじめとする野球界の巨星たちは、毎年のように激しいペナントレースを戦い抜いた実績が評価され、選考の軸となってきました。また、ゴルフ界やボクシング界においても、国内ツアーの盛り上がりだけでなく、海外メジャー大会での優勝や世界タイトルマッチでの勝利といった「世界基準の活躍」が選考背景として重視される傾向が強まっています。
近年では、Jリーグで卓越した戦術眼を発揮した監督や選手、あるいは2013年以降に枠が拡大された特別賞を通じて、冬季競技や国際大会で日本中に感動を与えたアスリートたちが選出されるなど、多様化するスポーツエンターテインメントの現在地を正確に反映した受賞者選びが行われています。
【報知新聞スポーツ】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:報知プロスポーツ大賞の発表は毎年いつ行われますか?
A1:報知新聞社が主催する本賞は、原則として毎年12月にその年の受賞者が発表され、年末にかけて表彰式が執り行われます。
Q2:日本プロスポーツ大賞との最大の違いは何ですか?
A2:全競技の中から1つの大賞を決定する日本プロスポーツ協会主催の賞に対し、報知プロスポーツ大賞はプロ野球のセ・パ両リーグやプロゴルフの男女など、各競技別に受賞者を選考する仕組みになっている点です。
Q3:プロスポーツ以外の選手が受賞することはありますか?
A3:2013年度から特別賞の枠が従来のプロスポーツ界から全スポーツ界へと拡大されたため、オリンピック競技やアマチュアスポーツで優れた実績を残した選手やチームも表彰対象となっています。

まとめ:今後の動向と報知プロスポーツ大賞が果たす役割
報知新聞スポーツが報じる「報知プロスポーツ大賞」は、1976年の創設以来、1973年の選考を巡る歴史的なドラマを背景にしながら、独自の競技別選考システムを磨き上げてきました。単なる記録の評価にとどまらず、その年に最も輝いたアスリートの努力と感動をファンの手元に届けるメディアとしての役割を果たし続けています。
2026年現在、スポーツ界を取り巻く環境や競技の多様化が急速に進む中、全スポーツ界へと門戸を広げた特別賞の存在意義や、各競技の最前線で戦うアスリートたちを公正に評価する同賞の価値はますます高まっています。今後も、時代の変化とともに進化し続けるプロスポーツの記録と記憶を伝える指標として、その動向から目が離せません。 (出典: 報知 新聞 スポーツ(Yahoo!ニュース))